デジタルブック作成時にも役立つ?PDFを軽くするメリットとは
いまやビジネスシーンで欠かせないものの一つが、PDFです。会社の書類やパンフレットの保管に便利である一方、容量が大きいとさまざまな弊害をもたらすことがわかっています。デジタルブック作成時にも役立つPDFのデータは、できるだけ軽い方がおすすめです。今回はPDFを軽くするメリットと、具体的な方法について解説します。
PDFは軽いほうがいい?表示速度は意外と重要!
PDFを一言で表すと「電子的な紙」のこと。書類やパンフレットなどの体裁を崩さずに、オリジナルのままデータとして保管できるものを指します。最も大きな特徴の一つが、インターネット上にそのままアップロードできること。たとえば、ホームページからクリック一つで、PDFのデータを顧客に見てもらえます。
その際に非常に重要なのが表示速度です。たとえばPDFのデータ容量が大きいと、クリックしてからデータがすべて表示されるまで時間がかかります。もちろんインターネット回線速度にもよりますが、中には10秒以上かかってしまうようなケースもあるでしょう。
顧客にせっかくクリックしてもらったのに、見たいデータがなかなか表示されないため、表示される前に立ち去られてしまうのはもったいないことです。またGoogleは2012年に検索順位の評価基準として、「ページ表示速度」が関係すると発表しました。つまりPDFの表示速度が遅いと、検索結果で上位になりにくいというわけです。
PDFが軽いと情報のシェアがスムーズに!
情報のシェアを目的として、PDFを実際に活用している人も多いのではないでしょうか。パンフレットやデザイン画など、元データの容量が大きいものであっても、PDF化すれば簡単に社内外でシェアできるようになります。また閲覧に特別なアプリやソフトが必要なものも、PDFなら誰でも気軽に閲覧が可能です。
しかしPDFのデータ量が膨大だと、たとえばEメールに添付できません。その場合はオンラインのストレージなどを活用することになりますが、アップロードやダウンロードに時間を要し、貴重な時間がどんどん無駄になってしまいます。PDFのデータが軽ければ、オンラインストレージ上ですぐアップロード・ダウンロードできるようになるだけでなく、Eメールにも簡単に添付できるようにもなります。やり取りをする人とのシェアがスムーズになり、仕事の効率もグンとアップすることでしょう。
デジタルブック作成時に便利!
デジタルブックとはインターネット上で、本のようにめくって情報を読めるものを指します。企業のパンフレットや複数ページにわたる資料を、まるで実物を触っているような感覚で閲覧できるのが大きな特徴です。非常に便利なツールであるものの、PDFをアップする際にはページ数や容量に上限を設けているところがあります。また上限はなくても、料金が高くつく場合もあるでしょう。PDFデータを軽くすることで上限や料金を気にすることなく、デジタルブックも気軽に利用できるようになるメリットがあります。
重いPDFを軽くするにはどうすればいいのか
最後に重くなってしまったPDFを軽くするための方法を解説します。
PDF作成時に圧縮する
ワードやエクセル、パワーポイントをPDFにする場合、作成時にデータを圧縮できるようです。それぞれのアプリでPDF化するときに、「最適化」の項目で「最小サイズ(オンライン発行)」にチェックをしましょう。
ZIPを活用する
ZIPとはWindowsで用いられる、データ圧縮やアーカイブのフォーマットのことです。作成したPDFファイルを右クリックして、「送る」→「圧縮(zip形式)フォルダー」の順に進んでいくことでデータを圧縮できます。複数のファイルは一つのフォルダーまとめることで、一度の操作で圧縮できるので便利です。データを個別に操作する必要がありません。
オンラインの圧縮ツールを活用する
現在オンライン上で、PDFを簡単に圧縮できるツールがたくさん利用されています。「SmallPDF」や「Online2PDF」「PDFresizer」などのツールが有名です。ツールによっては事前登録が必要になったり、ファイルサイズに制限が設けられていたりするので、各自で詳細を確認しておきましょう。とくに細かい設定が不要で、ファイルをアップするだけで圧縮できるのは便利なポイントです。ただし情報漏洩を絶対に避けたい情報の場合、使わない方が無難かもしれません。
圧縮ソフトを活用する
最後は専用の圧縮ソフトを活用することです。圧縮モードや圧縮率を選択できたり、テキストや画像を追加できたりと、ソフトによってはカスタマイズの幅が広いものもあります。初心者でも簡単に使えるもの、機能が豊富で細かい設定にしたい人に向いているものなどさまざまな種類があるため、ニーズに合ったソフトを検討するようにしてください。
まとめ
PDFはインターネット上にそのまま掲載できるツールとして、多くのビジネスシーンで活用されています。情報を気軽にシェアできるのも、大きなメリットの一つです。ただしデータ容量が大きいとさまざまな弊害が生まれるため、元データ以外でやりとりをする場合はできるだけ軽くして使うとよいでしょう。