日本語のデジタルカタログを海外向けにしたいときの注意点!
日本語のデジタルカタログの内容を海外向けに変更する方法はいくつか存在します。ただ文章を外国語に変換しただけでは、読みにくかったり意味がきちんと伝わらなかったりして、カタログの魅力が半減してしまいます。今回は日本語のデジタルカタログを海外向けにするときの注意点を解説するので、ぜひ参考にしてください。
自動翻訳は便利だけど…
現在、インターネット上には数多くの自動翻訳サイトが存在しています。日本語の文章を入力するだけで、英語や中国語、韓国語などさまざまな国の言語に変更してくれるので、とても便利なツールです。使用した経験がある人も多いのではないでしょうか?
しかし、デジタルカタログには掲載されている商品の特徴や魅力を伝えるという目的があります。自動翻訳に頼り切った文章では、不自然な部分もあり意味を完全に伝えることは難しいでしょう。自動翻訳はあくまでも入力された文章を直訳するために作られたものであり、必要以上に硬い文章になってしまったり、現地の人から見れば意味のわからない文章になったりすることがあります。
自動翻訳を活用しつつ内容を見直す
自動翻訳して表示された文章を、もう一度日本語へ変換してみてください。そうすると違和感のある部分が発見できるかもしれません。そこが、現地の言葉でも不自然な文法・内容になっている可能性が高いです。海外の製品を購入した際に、説明書の日本語がおかしいと内容が頭に入ってこないので、その会社の製品を買うのをやめてしまう人もいるかと思います。海外の人も同様のことを考えるのです。
自動翻訳は上手く活用すればとても便利なサービスなので、大筋の部分は利用しつつ、細かい部分はきちんと自分でチェックを入れましょう。とくに、セールスポイントとして設定した部分に関しては時間をかけて見直すことをおすすめします。
その土地の文化や好みに合わせたデザイン・文体を使用する
日本人には日本人なりの好みやこだわりがあるように、海外の人もその土地に住む人の好みがあります。日本人に好まれるデザインを作れたとしても、それが海外の人に受け入れてもらえるとは限らないのです。
日本人は青や緑といった落ち着いた色合いを好む傾向がありますが、中国では白や黒、アメリカでは青や赤など、国ごとに特性があります。パステルカラーが好まれる国もあれば、ビビットカラーが目を引くという国も。また、宗教色の強い国では使われるとマイナスイメージを与えてしまう色やデザインもあるので、国の感覚や特性などをよく調査し、デザインを適宜変更してください。
海外の人には通じにくい単語・文体に注意
日本人になじんでいる単語や表現でも、海外の人には伝わりにくいことがあります。説明を加えたり表現を変えたりして、読みやすく工夫することが重要です。言い回しや文体に関しても、現地に合わせたものに変えることでより内容が入りやすくなるでしょう。その土地の文化や習慣、習性など細かな部分まで調べ、なじみやすいものへ変える必要があります。
文字数の変更にともなうレイアウトへの影響
たとえば日本語から英語へ内容を返還した場合、文字数が圧倒的に増えます。反対に日本語から中国語へ変換した場合は、ひらがなやカタカナの削除によって文字数が減ることが多いです。つまり、日本語の文章の時と文字による情報量の印象が大きく変わってしまいます。
文章が増えたり減ったりすることで、挿入している写真やデザインのバランスが悪くなってしまうかもしれません。文章量を調節する、文字サイズを変える、写真のサイズを調整する、レイアウトを変更するなどの対策をとりましょう。
サポート体制などはネイティブ向けに整える
デジタルカタログの内容が完璧でも、サービスの体制が日本人向けや日本語のままではよいものとはいえません。リンク先のホームページも外国語に対応させる、問い合わせ内容も現地の言葉で返信するなど、サポートの部分もきちんと海外向けにしておきましょう。
カタログを見て「この製品に興味がある」「もっと知りたい」と思ってもらえたのに、肝心の部分が日本語のままではユーザーの獲得につながりません。デジタルカタログだけでなく、それに付随するサービス・サポートの面もきちんと海外の言語に対応させましょう。
ときには直接やり取りや電話対応を求められることもあるかと思います。誰がどのように対処するのかあらかじめ決めておくことで、スムーズな対応ができるといえます。
日本語のデジタルカタログを海外向けに変更するときの注意点について解説しました。デジタルカタログを現地仕様に変更する作業は、単純に文章を外国語に訳して終了という簡単なものではありません。国によって色やデザインから感じ取るイメージは異なります。現地のことを詳しく調査し、もともとのカタログの魅力を損なわないようにしっかりポイントを押さえて作り変えてください。