デジタルブックのアクセス解析で得られる情報とは?情報の活用術も解説
デジタルブックは従来の紙媒体と比較すると予算削減が期待できるほか、在庫切れの心配もないうえ、修正・更新も簡単にできるなど、さまざまなメリットがありますが、ほかにも効果検証しやすいアクセス解説も挙げられます。今回はこのアクセス解析について解説していきますので、興味のある方はぜひ最後まで参考にしてみてください。
アクセス解析でユーザーニーズが可視化される
デジタルブックはWEB上のコンテンツであるがゆえ、ユーザーがどのページから検索したのか、どのページにどのくらい滞在したか、またはどのくらいの人が閲覧したかなど、さまざまな情報を見ることができます。このようにユーザーの動向を解析することをアクセス解析といい、紙媒体よりも詳細な情報が得られるため、ユーザーの興味や関心を実際の数値として確認でき、コンテンツ改善にもつなげやすいといった特徴があります。
たとえばデジタルブックは全てのページに対して閲覧数が表示されており、どのページにユーザーが集まっているのかが把握できるだけでなく、全く興味のないページの把握も可能となっているため、人気の高いページはより魅力的に仕上げたり、興味の低いページはあえて削除したりなど、よりユーザー目線に特化したコンテンツ作りができます。一方紙媒体の場合、カタログやパンフレットが読まれた本数自体は把握ができるものの、どのページが最も読まれているかといった、具体的な詳細までは把握できません。
そのためユーザーの動向を掴む方法としては、デジタルブックはうってつけの手段であり、特にアクセス解析できるサービスであれば、その質をより高め問題修正や効果的なマーケティングにつなげられるため、これを利用しない手はありません。
アクセス解析によって得られる情報
アクセス解析で得られる情報は以下のようなデータが挙げられます。
閲覧数やユーザー数
閲覧数とはデジタルブックが閲覧された回数を指し、ユーザー数はデジタルブックを開いたユーザーの数を表します。基本的に閲覧数はPV(Page View)、ユーザー数はUU(Unique User)という形で表され、たとえばページ数がA→B→C→Dと連続している場合、そのままDまでクリックされていればPVは4になるといった仕組みです。
なおデジタルブックはページごとの閲覧数も表示されているため、どのページにどのくらいの人が集まっているかが把握できるようになっているほか、ページに挿入された画像データにもクリック数が表示されているなど、細かい部分に関してもどれくらい興味が集まっているかが判別できるようになっています。
さらにユーザー数に関してもリピーターであるかどうかといったほか、どのOSやブラウザを使用しているかなど、アクセス環境についても判別が可能となっています。
滞在時間
滞在時間はユーザーがどのくらいデジタルブックを閲覧していたかを表す項目です。なお滞在時間はページ全体数の平均時間のほか、ページごとの滞在時間を示す項目があり、どのページに興味を持っているかまで判別できるようになっています。
流入経路
流入経路とはデジタルブックを閲覧したユーザーが、どのような経路で閲覧したのかを示す項目です。たとえばグーグル、ヤフーなどの検索エンジンや、SNS、広告といった経路で閲覧したのかが分かるようになっているほか、検索エンジンであれば検索キーワードの解析も可能であり、ユーザーの検索意図や需要を考えるうえでは特に重要な要素となります。
ほかにもアクセス解析で得られる情報には、ユーザーがはじめに訪れたページを表す「ランディングページ」や、サイトから離れたページを表す「離脱ページ」のほか、申し込みや問い合わせといった、運営側の目標を示す「コンバージョン率」など、さまざまな項目があります。
デジタルブックのアクセス解析で得た情報をどう活用するか
デジタルブックのメリットはアクセス解析で得られたデータを生かすことで、コンテンツの質をより効果的に高められることです。たとえばトップページで離脱するユーザーが多い場合には、ページ構成が複雑で分かりづらくなっていたり、欲しい情報がどこにあるか分からなくなっていたりする可能性があります。そのためレイアウトをシンプルにして構成を見直す必要があるでしょう。また、PV数の多いページには商品購入のリンクを貼れば購入率のアップにつながるかも知れません。
一方で特定のページで離脱するユーザーが多い場合は、欲しい情報だけを得て離脱している可能性も考えられます。特に商品の値段や特徴を紹介するページは滞在時間が短くても購入につながっていれば問題ありませんが、コラムといったじっくり読んで欲しいページで滞在時間が短ければ、何かしらの改善案が必要でしょう。
このようにアクセス解析はページの特徴によっても良し悪しが異なるため、改善するかどうかは慎重な判断が求められます。では、その判断とは一体どのようにすれば良いのでしょうか?
そのヒントとなるのが、1つのデータだけで判断せず、複数のデータを見比べることです。というのもアクセス解析で得られるデータは相互に関わっているケースも多く、たとえばスマホからの流入が多いものの、滞在時間が短い場合には、スマホに適していない可能性が考えられます。こうした場合には、実際にスマホから閲覧することで改善策が見つかるケースもあります。
まとめ
デジタルブックはアクセス解析も活用することでコンテンツの質を高め、より効果的なマーケティングにつなげられる魅力もあります。得られるデータは閲覧数やユーザー数のほか、流入経路や利用デバイスなど、多岐に渡っており、活用次第では紙媒体より経費削減につながることはもちろん、さらなる集客効果を生み出せるでしょう。また、デジタルブックから得られた情報を紙媒体にフィードバックすれば、紙媒体での効果も高められるなど、解析を検証しやすい点もデジタルブックの大きな魅力です。