表示の方法もラクラク!デジタルブックの活用で変更の手間を最小限にしよう
日本に消費税が導入されてから20年あまりが経ったいま、消費税率は10%まで上がりました。消費税率の変更は消費者の負担も増えましたが、その度に何度もホームページ、商品の値札表などに記載する価格を変更したりと、うんざりしてきた事業者も多いことでしょう。今回はデジタルブックを利用して効率的に価格変更する方法をご紹介していきます。
価格変更を余儀なくされることがある
消費税の変更の決定は国会が行います。変更決定から実施までに期間があるため、その期間に事業者はパンフレットなどに記載されている価格変更の準備をします。「表示価格を変更したくない」と考える事業者がいたとしても、国の決定なので、変更しなければなりません。
直近の表示価格の変更
2021年4月1日に、全国で価格の総額表示が義務化となりました。2019年10月に消費税が8%から10%に上がりましたが、特例により2021年3月31日までは猶予期間として税込価格の表示は義務付けられているものではありませんでした。
これは値札の張り替えなどの「事業者の負担が増えることへの配慮」といった理由からでした。しかし、その猶予期間が終わり、ついに総額表示が義務化されました。具体的には、これまで「2,000円(税別)」と表示していたものを「2,200円(税込)」と表示しなければならなくなったということです。
2,000円(税抜)から2,200円(税込)の変更に関しては消費者の購買行動への影響は少ないと予想されますが、たとえば9,400円(税抜)から10,340円(税込)の変更に関しては消費者が抱く印象はかなり変わります。後者は10,000円を超えるという点で消費者の購買意欲に少なからず影響するでしょう。
総額表示の義務化が必要な理由
そもそも総額表示にしなければならない理由とは、どのようなものでしょうか。それは、消費者の実際の支払い額をわかりやすくするためです。税抜価格と税込価格が常に混在していると、消費者がいくら支払えばいいのかわかりにくい可能性があります。表示価格を税込価格に統一することによって、消費者は支払額を把握しやすいというメリットがあります。
表示価格の変更は今後もしなければならない
消費税が変更されるたびに、チラシや商品の表示価格を変更してきた事業者はこれまで多くの労力を支払ってきたことでしょう。そのうえ、消費税の変更は今後も行われていくことが予想されます。今後も事業者は、消費税率が変わり、表示価格切り替わりのタイミングで対象の商品・パンフレットなどの表示価格を変更しなければなりません。
どれくらいの量の値札を変更する必要があるのか、その準備のためにはどれくらいの準備期間が必要かなど、価格変更の度に考える必要があります。しかし、総額表示をしなかったからといって罰則自体は今のところありません。ただし、総額表示は消費者の消費における利便性への配慮であり、多くの企業が総額表示を行なっているいま、総額表示をしておく方が消費者に好印象を与えるのではないでしょうか。
総額表示の対象となっているものとは
総額表示は、「媒体は問わず消費者に表示する価格」が対象となります。つまり、チラシに商品の価格を表示する際、陳列した商品などに価格を表示する際などは、すべて総額表示の対象というわけです。
反対に、価格を表示していない場合にまで税込価格の表示を義務化するものではありません。たとえば、コマーシャルで化粧品などの宣伝をする際に価格を表示していない場合、税込価格を表示する必要はないということです。また、口頭で伝えるような価格や見積書、請求書、契約書など事業者間の取引については総額表示の対象とはなりません。
デジタルブックで値段や商品情報の差し替えが簡単
消費税率の上昇は、これからも事業者にとって避けることができない問題でしょう。しかし、消費税の上昇にともなう表示価格変更の手間は、デジタルブックを導入することによって軽減することが可能です。紙媒体の場合、価格を変更するにはチラシやパンフレットを一から印刷し直すなどコストが多くかかっていました。
しかし、デジタルブックを使えばパンフレットに記載されている値段や商品情報のデータを差し替えるだけで済みます。そのため、紙媒体のときにかかっていた無駄な労力をかける必要はなくなります。また、デジタルブックには価格変更の手間をなくすことができるということ以外にも、いつでもどこでも誰でも簡単に閲覧することができるというメリットがあります。差し替えたパンフレットを印刷することなく、その場で見せることができるという点もデジタルブックを採用する大きな理由の一つでしょう。
いま話題になっているデジタルブックの活用で、表示データの変更の手間を減らす方法についてご紹介してきました。消費税の変更だけでなく、自社サービスの変更などがあってもデジタルブックを活用すれば事業者の手間を最小限にできます。いち早く紙媒体の販促活動から切り替え、デジタルブックを活用することがおすすめです。事業者のコストや負担軽減のためにも、これからの時代にあったデジタルの技術をフルに活用し、事業を効率的に進めていきましょう。